展示会で配るチラシの役割と作成方法
展示会で来訪者に配布する資料の一つに、自社の商品・サービスの概要をコンパクトにまとめたチラシがあります。何気なく作ってしまいがちなそのチラシを来訪者(=見込み客)の視点を意識して作成すると、展示会での成果(=商談や受注)につながります。この記事では、展示会で配布するチラシの役割やチラシ作成のポイント、成果につながるチラシの構成例等を分かりやすくお伝えします。
会社案内だけで済ませていませんか?
展示会で準備する配布資料の候補の1つに会社案内があります。会社案内は訪問営業等の展示会以外の普段の営業活動でも配布するため多くの会社が準備済みで、展示会用にチラシを新たに準備するのは手間が掛かるため、普段使用している会社案内のみを配布している出展ブースも多く見受けられます。
しかし、展示会の配布資料は会社案内のみでは不十分です。なぜなら見込客候補の来訪者は会社の沿革や所在地、事業規模等の会社案内の情報にはほとんど興味がないからです。
来訪者の興味があるのは、「自社(自分)の課題を解決してくれる製品・サービスかどうか」です。その興味の訴求ためにもチラシは必須です。
チラシの役割
展示会で配布するチラシの役割を説明します。
ブースへの集客
展示会のチラシの役割の一つは、ブースへの集客です。展示会で成果に結び付けるには、ブースへの来訪者数を増やすことが必要です。展示会には製品・サービスの購入を検討している見込客だけでなく、業界や製品のトレンドを知りたい企業の担当者も多く来場しています。後述する情報を掲載したチラシを配布しながら声を掛ければ、様々な視点で展示品や会社に関心を持つ来場者がブースに来訪するきっかけを作ることができます。
商品・サービスの検討
展示会のチラシの重要な役割は、製品・サービスの検討です。来訪者(見込客)にチラシを配付できたら、ヒアリングから商談に繋がる可能性が高まりますし、その場で商談に繋がらなくても、後でチラシを見返して検討してもらえる可能性も高くなります。
展示会チラシの作成のポイント
成果につながる展示会のチラシのポイントを説明します。
1.ターゲット顧客を明確にする
来訪者(見込客)は、出展ブースが自身の会社に関係のあるブースなのかどうかをほんの数秒で判断します。そこで関心を持ってもらえないとブースへの来訪や商談等の成果には結びつきません。その数秒を逃さないよう、キャッチコピー等でターゲット顧客を明確にしましょう。
2.商品・サービスの特長を分かりやすく記載する
商品・サービスの特長とは、①商品・サービスの機能や仕様、②来訪者が商品・サービスを使うことで得られるメリット(課題解決手法)、③他社製品との差別化ポイント(選ばれる理由)までを含みます。特に見込客は、①の商品・サービスの機能や仕様より、②メリット(課題解決手法)や③差別化ポイント(選ばれる理由)の方に興味があるので、網羅するようにしましょう。
3.情報を詰め込み過ぎない
展示会用のチラシを作成し始めるとあれもこれも伝えたくなり、情報を詰め込み過ぎてしまいます。そうすると全体的に文字が小さくなり見づらく、ターゲット顧客に伝わらないチラシなっていることが多いです。
展示会のチラシは、情報が足りない程度でもよいので、要点を絞って記載しましょう。足りない情報はスタッフが口頭で補足したり、別資料を準備したりしましょう。
4.ブースや他の販促物とデザインを統一する
展示会用のチラシは、ブースの装飾品や他の販促物とデザインと統一するようしましょう。
壁面ポスターやタペストリー等は、展示会のチラシをベースに構成を検討すると効率的です。
展示会で配布するチラシの構成
展示会用のチラシの構成例を紹介します。
キャッチコピー
チラシには、文字の大きさやデザインを工夫し、キャッチコピーを目立たせるようにしましょう。キャッチコピーをパッと見ただけで、来訪者に自分事だと判断してもらえれば、チラシを手に取ってもらいやすくなります。
チラシで用いるキャッチコピーとブースで掲げるキャッチコピーは、同じものを使用するとよいでしょう。
商品・サービスの情報
商品・サービスの仕様や性能、対応可能範囲等を記載しましょう。ポイントは、代表的な項目に留めて簡潔にまとめることです。細かく記載し過ぎると書ききれない上に分かりづらくなり、チラシの訴求度が下がります。
顧客のメリット
商品・サービスを導入・使用することにより、顧客のどのような課題が解決できるのか、顧客はプラスの効果(恩恵)が受けられるのか等の顧客のメリットを記載しましょう。
顧客は商品・サービスの情報よりメリットへの関心があるため、顧客のメリット→商品・サービスの情報の順で記載するのがよいでしょう。
選ばれる理由(強み)
商品・サービスが顧客に選ばれている理由(強み)を記載しましょう。競合製品と比較して自社製品が選ばれている理由を数値や定性的な情報等を使って3つ程度の箇条書きで端的に記載します。
選ばれる理由が不明確な場合は、既存顧客への事前アンケート等から情報を入手するとよいです。
導入事例/お客様の声
上述した「選ばれる理由」の根拠として、導入事例やお客様の声等の実績の掲載は欠かせません。実際に商品・サービスを導入した事例やお客様の声等を写真付きで複数掲載するようにしましょう。
お問い合わせ先
展示会で配布するチラシにはWebサイトのURLやお問い合わせ先等、商品やサービスの情報を入手できる情報を必ず記載しましょう。WebサイトのURLは2次元バーコードを掲載し、お問い合わせ先は電話番号や担当者名を必ず記載しましょう。
まとめ
展示会で配布するチラシの役割や作成のポイント、成果につながるチラシの構成例をお伝えしました。展示会用チラシ作成の参考にしてください。
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