テレアポとは?小規模・中小企業がテレアポ成功の確度をあげるポイント

本記事では、テレアポとは何か、テレアポのメリット、テレアポ成功の確度を高める3つの要素、さらにテレアポのコツをお伝えします。主に小規模・中小企業の皆さまに向け、初めてのテレアポに取り組みやすいように解説していますので、ぜひ参考にして下さい。
テレアポとは
テレアポは「テレフォン・アポイントメント」の略で、見込み客に電話をかけ、訪問やオンライン商談などの約束を取ることを指します。テレアポの目的は新規顧客獲得で、アフターコロナでWebマーケティングが進展する中でもテレアポは他の開拓手法とは違ったメリットがあるため、現在も有効な新規顧客開拓手法の1つと言えます。次項で他の営業手法と比較したテレアポのメリットを紹介します。
テレアポのメリット
ピンポイントでの営業ができる
Web広告やSNSなどのWebマーケティングは、多種多様な顧客に対し広告やメディアへのアクセスを促す手法のため、特定の顧客に限ったアプローチはできません。
一方でテレアポは、自社製品・サービスの見込み客を選定し、ピンポイントでその見込み客へアプローチできるのが特徴です。また、しっかり準備をすれば、アポ獲得の確度を高められます。
対面営業よりも多くの見込み客にアプローチできる
一般的な対面営業は、見込み客を訪問し商品やサービスを説明するため、移動時間などを考慮すると1日に数件しか対応できません。テレアポは移動時間もなく、1日で多くの見込み客にコンタクトができます。
人的経営資源に限りのある小規模・中小企業には特に有効な開拓手法です。
Webマーケティングと比較し、短期間で効果を出しやすい
Webマーケティングは中長期的な運用で成果に結び付け手法で、数カ月後、中には数年後に成果が出るケースも少なくありません。その点で、テレアポは電話ですぐに顧客へアプローチするため相手の反応がその場で分かり、短期間で効果を測定し、成果に結び付けることができます。
テレアポ成功の確度を高めるために必要な3つの要素
テレアポの成功率を高める3つの要素があり、これらを強化することで、テレアポの確度を高めることができます。この3つの要素について次に詳しくお伝えします。
要素1:企業(架電)リスト
企業リストとは、自社製品・サービスを取り扱ってくれそうな企業に、どういった企業についして電話をかけていくかをリスト化したものを言います。効率的にテレアポをするにはこの企業リストを予め作成する必要があります。
企業リストの項目例は下記の通りです。

企業リストの項目例
テレアポ成功率が上がらない場合は、企業リストの作成を疎かにしていたり、リストを十分に精査できていないケースがあります。リスト化した企業が本当にターゲット顧客(=自社の商品・サービスに価値を認め購入してくれそうか)を見直すことをお勧めします。
要素2:トークスクリプト
トークスクリプトとは、営業活動(テレアポ)で顧客との会話の内容や流れを決めた台本(スクリプト)です。トークスクリプトは、オープニング(自己紹介)、メイントーク(メリットの提示やヒアリング)、クロージングの3つの要素で構成され、Aの質問にBの回答がきたらCのトークをする、Dの回答がきたらEのトークをする等、ロジックツリーのような構成とするのが一般的です。

トークスクリプトの例
トークスクリプトを作成しておくと、①会話内容のブレを防止できたり、②テレアポ時の緊張の緩和に繋がったりして、会話をスムーズに運ぶことができます。トークスクリプト作成時の留意点は以下のとおりです。
・定期的な見直し・改善
トークスクリプトは、一度作成して完成ではありません。実際にテレアポをしてみて、相手の反応が良くなかったり、話しづらかった箇所は、言い回しやトークの順番を変更します。一方で、相手の反応が良かった箇所や話しやすかった箇所も、より良くなるように改善し、全体の完成度を高めていきましょう。
・定型フォーマットの使用は注意する
インターネットなどで様々な定型フォーマットが紹介されていますが、自社製品・サービスをそのまま当てはめただけでは違和感が出ることがあります。自社の製品・サービスを当てはめた後に、自分が自然な流れで話せる内容や構成に変更しましょう。
また、定型フォーマットの言い回しでは押し付け感が強い場合があるため、「もしこの営業電話を自分が受けたらどう感じるか?」という視点で、適宜変更しましょう。
要素2:トーク力
テレアポの成功率を高める最後の要素は、トーク力(話し方)です。トーク力は実践の繰り返しで徐々に上がりますが、次のポイントを押さえると劇的に向上します。
・“声のトーン(話すスピードやテンポ)”に気を付ける
皆さんがテレアポの電話を受けたとイメージしてみてください。どのような声のトーン(スピードやテンポ)なら、「話を聞いてもいいかな。」と思えるでしょうか。
テレアポでは、最初はゆっくり丁寧に、その後徐々に相手のテンポに合わせるのが基本です。テレアポの電話を取った相手は営業の電話だと感じ警戒しています。そこで早い口調で話されるとさらに警戒心が強まり、話の内容も頭に入らなくなってしまいます。そのため、最初はゆっくり丁寧に電話の趣旨を伝え、警戒心が和らいだときに相手のテンポに合わせて話します。
・トークスクリプトを棒読みしない
トークスクリプトを棒読みしてしまうとそれが相手に伝わり、反対に意図は伝わりません。そのためトークスクリプトは、何度も練習し自分の言葉として話せるようになることが重要です。トークスクリプトは“お守り替わり”と考え、スクリプトを見ずに話せるようになると理想的です。
テレアポで成果に結び付けるコツ
ここからは、小規模・中小企業が電話営業(テレアポ)で成果に結び付けるコツをお伝えします。
①断られるのが基本と認識しておく
テレアポは、成功より失敗する回数が圧倒的に多い手法です。上述の要素やコツを押さえ、改善してもアポイントの獲得率は10~20%程度です。
そのため「断られて当然」と認識し、モチベーションを保つようにしましょう。
②一日にかけ過ぎない
1日に何回もかけ過ぎないもの小規模・中小企業がテレアポで成果に結び付けるコツです。
テレアポは前述の通り断られることが多いため、一度にかけ過ぎるとモチベーションが低下し、継続が難しくなります。また、そもそも小規模・中小企業の場合は1日に何十件~何百件の架電は必要ありません。例えば毎週月~金に1日2件のテレアポを1年間行ったとしましょう。アポ獲得率を10%、受注率を20%とすると、次の式が成り立ちます。
2件×5日×50週×10%(アポ獲得率)×20%(受注率)=年間受注件数5件
この5件は一見少ないように感じるかもしれませんが、小規模・中小企業で特にBtoB商材を取り扱っている場合は、BtoC商材に比べて客単価は高く、さらにBtoB商材はリピート購買も期待できるため、新規顧客の獲得数は年間数件で十分なケースが多いのです。この5件が少ないということであれば、架電件数を少し増やしたり、アポ獲得率や受注率を実践の積み重ねで少しずつ上げていきます。
③小さなPDCAを回す
テレアポを成果に結びつける最後のポイントは「小さなPDCAを回す」です。小規模・中小企業に限らず、またどの顧客開拓手法でもこの「小さなPDCAを回す」ことは重要ですが、とりわけテレアポでは重要です。
具体的には、ターゲットとなる業種やエリア等を選定し、30~50社程度の企業リストを作成し、テレアポを実施した後、その効果を検証します。アポイントを獲得できたかだけではなく、担当者と話せたか、断られた理由等、さまざまな観点で成果を検証し、一定の成果が出ていれば、そのターゲットの企業リストの顧客数を増やしテレアポを実践します。もし成果に結び付いてない場合は、ターゲットを見直して30~50社程度のリストを再作成し、テレアポを実施し、改めて効果を検証します。
これを繰り返すことで、効率的にターゲット顧客にたどり着けるようになり、成果に結び付けることができます。
まとめ
>今回は、小規模・中小企業の皆さまに向け、テレアポのメリットや、テレアポ成功の確度を高める3つの要素、さらに初めてでも取り組みやすいテレアポのコツについても詳しくお伝えしました。本記事を参考にしてテレアポに取り組んで下さい。セールス・トータルサポーターズでは、小規模・中小企業向けに営業の仕組み作りや、営業のDX化支援、営業パーソンの育成、テレアポを含めた新規顧客開拓支援などの“営業力を最大化するサポート”をしています。
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