展示会パネルの作り方|初出展でも伝わる!パネル・ポスターの基本構成と事例
展示パネルで悩む初出展者の共通点
展示会の準備を進める中で、「展示パネルって本当に必要?」「どんな内容を載せたらいいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。
特に、初めて展示会に出展する個人事業主やスタートアップの場合、限られたスペースや予算の中で、どこまで準備すればよいかの判断が難しいものです。
デザイン会社や印刷業者に依頼する場合も、「どんな構成にすれば来場者に伝わるのか」「どの程度の情報量に抑えるべきか」といった部分で迷いがちです。
実際、多くの初出展者が「会社概要」や「製品カタログ」をそのまま貼り付けてしまい、結果的に“情報は多いのに誰にも読まれないパネル”になってしまうケースが少なくありません。
展示会パネルは、単に情報を掲示するものではなく、「来場者の関心を引き、会話を生むためのツール」です。
その目的を理解することが、成果につながる第一歩です。
あなたなら、どんな展示パネルに興味を持ちますか?
少し想像してみてください。
あなたが展示会場を歩いているとき、どんなパネルなら足を止めますか?
- 製品スペックが細かく書かれたパネル
- 会社の沿革や理念を紹介するパネル
- 課題解決を端的に伝えるパネル
おそらく、多くの人が最後のパターンに興味を持つはずです。
展示会で重要なのは、「情報量」ではなく「伝わりやすさ」。
来場者の頭に残るのは、詳細なデータよりも“印象的な一言”です。
展示パネルは、“読ませる”のではなく“商談に繋げる”ためのもの。
たった3秒で「自分に関係がありそう」と思わせることができれば、それが商談につながる最初のきっかけになります。
展示パネル(ポスター・タペストリー)の役割
思わず足を止めさせる「第一印象づくり」
展示会パネルの最大の役割は、通り過ぎる来場者を振り向かせることです。
デザインよりも、「自分ごととして興味を持てる言葉」を選びましょう。
例:「小ロットでも金型レスで対応します」
「樹脂×金属の複合加工で試作を効率化」
こうした“課題を代弁する言葉”は、通路を歩く人の目を引きます。
スタッフへの質問を促す「会話の導線」
展示会パネルの目的は「全てを説明すること」ではありません。
むしろ、スタッフとの会話を生み出すためのきっかけを作ることです。
来場者が「これはどういう意味ですか?」と聞いてくれる構成こそ、理想的な展示パネルです。
展示会パネルの基本構成
展示パネルを1枚で完結させようとするのではなく、
“来場者が理解しやすいストーリー”で構成するのがポイントです。
- お客様のお困りごと(ビフォー)
「試作対応できる業者が少ない」「納期が間に合わない」など、共感できる課題を提示。 - お困りごとの解決策(アフター&ソリューション)
自社の技術や強みを通じて、どのようにその課題を解決するかを端的に示す。 - 解決できる根拠・裏付け(エビデンス)
設備・実績・技術者のスキルなど、信頼につながる情報を加える。 - 製品・サービスの写真
“どんなモノを扱っているのか”を直感的に理解させる。使用イメージや比較写真が効果的。
展示パネル作成のポイント
① 文字は思った以上に大きく
展示会場では距離や照明の影響で小さい文字は読まれません。
A1サイズでも文字が小さすぎると意味がないため、タイトルは70pt以上、説明文でも40pt前後を目安に設計しましょう。
② 情報を詰め込みすぎない
来場者に“もっと知りたい”と思わせることが重要です。
情報を完結させず、あえて少し足りないくらいにすることで質問を促します。
余白が会話を生むと考えましょう。
③ パネル・タペストリーはとにかく大きく
1小間(3m×3m×高さ2.7m)の壁面をフル活用します。
A1パネルを複数並べるよりも、全面を覆うタペストリー構成が遠くからでも目に留まりやすくなります。
パネル・タペストリーの事例
葵精螺製作所の事例(テクニカルショー横浜2025)
葵精螺製作所は、東京商工会議所の共同ブース内に設けられたミニ小間(省スペースブース)で出展。
限られたスペースの中で、いかに訴求力を高めるかが課題でした。

出展前の説明会で、セールス・トータルサポーターズの川崎が講師として「パネル・ポスターの文字はとにかく大きく」とアドバイス。
それを踏まえて、A4サイズのパネルを複数枚使用し、短く力強いキャッチコピーで構成しました。
「薄いカラーも圧造化」
「より強く、より太く叩く!」
工程説明やスペックを削ぎ落とし、あえて余白を残すことで来場者の質問を誘発。
「これはどういう意味ですか?」と声をかけられる機会が増え、ミニ小間でも高い訴求効果を発揮しました。
佐藤金属工業の事例(機械要素技術展2025 大阪)
佐藤金属工業は、壁面をフル活用した大型タペストリーを採用。
会社名よりも、「手のひらサイズのプレス加工 試作から量産までサポート!」
というメッセージを中心に掲げました。

通路を歩く来場者が一瞬で「何をしている会社か」「自分に関係があるか」を判断できる構成です。
左側に「金属部品の量産加工でお困りではありませんか?」と課題提起を配置し、
右側に「試作」「板鍛造」「小ロット対応」と具体的な解決策を整理。
ブース全体を“ストーリー型構成”に仕上げました。
青と白を基調に統一した配色が信頼感を演出し、
「派手ではないが伝わる展示ブース」として高評価を得ています。
まとめ|伝わる展示会パネルが商談の第一歩をつくる
展示会パネルづくりで最も大切なのは、デザインや情報量ではなく、「来場者にどう伝えるか」を明確にすることです。
製品の特徴や会社の強みを並べるだけでは伝わりません。
来場者が一目で「自分の課題を解決してくれそうだ」と感じるメッセージを打ち出すことが重要です。
展示会パネルは、説明のための資料ではなく、“会話を生み出すツール”です。
少し物足りないくらいの情報量に抑え、興味を持った来場者が質問したくなる余白を残すことで、自然な対話が生まれます。
その一言、その構成の違いが、商談につながるかどうかを左右します。
セールス・トータルサポーターズでは、こうした「伝わる展示会パネル」「成果につながるブース設計」を、
中小企業や個人事業主の立場に合わせてサポートしています。
初めての出展で不安を感じている方や、過去に出展しても成果が出なかった方は、ぜひ一度ご相談ください。
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